我愛羅はなぜ「五代目」風影になれたのか

我愛羅はなぜ「五代目」風影になれたのか
出典:NARUTO-ナルト- 巻ノ二十八 56ページ 著者:岸本斉史

NARUTO-ナルト-の熟読者や我愛羅のファンの中にはお気づきの方もいると思うが、我愛羅が「五代目」風影になったことにはタイミング的にいささか不自然な点がある。この記事ではそれがどう不自然なのかということとそれに対する仮説を考えてみたい。

我愛羅が風影に就任するまで

我愛羅の風影就任のタイミングについて詳細は明かされていないが、ナルトとの戦いの後に砂の正規部隊へ入隊して風影を目指したことがわかっている。しかし我愛羅がナルトと戦った木の葉崩し編ではすでに四代目風影は大蛇丸によって殺されており、砂隠れの里としても木の葉崩し後すぐにそれを知り木の葉へ降伏勧告を出している。

つまり我愛羅が風影を目指し始めた頃にはすでに先代の風影は亡くなっているため、我愛羅が五代目であるとすると砂隠れはしばらく里長が空位の状態が続いていたことになるのではないか。いくら我愛羅といえども数日で風影になったわけではないだろう。

風影の空位は考えづらい

しかし第二部で我愛羅がデイダラにさらわれた際、里長不在が周辺国に知れればいつ侵攻を受けるやもしれぬと砂隠れの上役たちはすぐにでも次期風影を決めようとしていた。

また、以前三代目風影が姿を消した際もそれが原因で砂隠れの里は平定を失い、周辺諸国との戦争まで起きていることから砂隠れの上役たちが風影の座を空位にすることをよしとするとは考えづらい。そもそも里長が不在では指揮系統の統一に支障をきたすのではないか。

仮説

以上の点から我愛羅が六代目ではなく五代目風影になったことは不自然に思えるのだが、我愛羅が五代目となった背景には何があったのか仮説を考えてみる。

1.前代の風影が再び里長を務めた

木の葉隠れの里でも四代目火影が亡くなった際は先代である三代目火影が再び里長を務めている。砂隠れでも我愛羅が風影に就くまでの間、再び前代の風影が里長を務めたと考えれば我愛羅が五代目になったこともつじつまが合うし、年齢も重ねているであろうことから数年で我愛羅に交代したことも納得がいく。

しかし四代目風影は大蛇丸によって殺害されており、三代目風影もサソリの手によって命を落としていることを考えると前代といっても二代目風影までさかのぼることになる。

二代目が存命だったのかは謎だが各国の五影でも三代目までしか存命していなかったことや、三代目を務めたヒルゼンオオノキの年齢を考えると二代目風影もすでに亡くなっているのではないだろうか。

2.我愛羅以前に五代目がいたが剥奪された

軍隊などでも反逆罪などの重罪を犯すことで位を剥奪されることがある。我愛羅以前に五代目風影として就任した忍はいたものの、敵に里を売り渡そうとしたなどの重罪を犯して風影の位を剥奪されたのではないか。

とはいえ里長ともなればかなりの権力を握ることになるのにわざわざそんなことをするのだろうか。由良のように操られていたり、砂隠れ自体の戦力の低下に危険を感じてより強い力に取り入ろうとしたとも考えられなくはないが。

3.仮の風影を任命した

適任がいなかったため仮の里長を置いて皆の合意が得られる人物が現れるのを待ったのではないか。これなら業務を滞らせることもなく対外的にも里長不在ということにはならないだろう。

しかし仮の里長などという半端な役職を作るのだろうか。そもそも軍縮を行っているとはいえ砂隠れの里は五大国である風の国の軍事力であるため、風影を任せられるだけの優秀な人物がいないということ自体考えづらい。

結論

いくつか仮説を立ててみたがどれもしっくりこない。我愛羅が風影になるまでそれなりに時間が必要だったであろうことを考えればバキあたりが五代目風影になっていてもよさそうだ。

ましてサスケ奪還編では我愛羅・テマリ・カンクロウの三人を木の葉へ増援に向かわせていることから、この時点ですでに内政はある程度安定していたのではないだろうか。

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