出典:NARUTO-ナルト- 巻ノ五十六 40ページ 著者:岸本斉史
三代目土影 両天秤のオオノキ
オオノキは岩隠れの里の三代目土影で、かつては両天秤のオオノキの通り名で恐れられた。丸い鼻が特徴の小柄な老人で、三代目火影・猿飛ヒルゼンが亡くなったため三代目の五影の中では唯一生きている忍となった。高齢のため腰痛持ちで、重い物が持てないうえ無理をするとギックリ腰が起こってしまう。黒ツチの祖父で、黄ツチの父。
歳より扱いされるのが嫌ないわゆる頑固じじいで、五影会談に向かう際はオオノキの腰を気遣って荷物を持とうとした赤ツチにいらぬ世話だと言い、自分の荷物は自分で持つと言い張って聞かなかった。結果、腰がギックリきてしまい赤ツチにおぶられて会談に向かうことになるなどおちゃめな面も見られる。幾多の戦争を経験してきたこともあり狡猾で、戦時中は暁を傭兵として利用したことも少なくない。
会談では若くして風影になった我愛羅をガキ扱いしており、先輩として何でも質問に答えてやると嘲っていたが、「アンタ達はいつ己を捨てた」と問われて言い返せなくなった。
実はオオノキ自身もかつては理想を追い求める純粋な少年であったが、うちはマダラのだまし討ちを受け徹底的に叩きのめされたことをきっかけに己を捨て、狡猾な頑固者となってしまっていた。我愛羅の純粋な言葉に心打たれたのか、その後は忍の世界に本当の平和をもたらすという理想を再び掲げ、第四次忍界大戦では積極的な協力姿勢を見せ奮闘する。
忍者としての能力
土遁系の術を得意とするほか、血継淘汰の能力、塵遁を持つ。得意とする塵遁・原界剥離の術は物質を分子レベルで分解する術で、避けるか同じ塵遁で相殺するしかない。この術を使えるのはオオノキの他は師匠である二代目土影しかいない。
また、重力をコントロールする能力を持ち、他者や物体を重くしたり軽くしたりできるほか、飛行することもできる。空を飛ぶ能力自体NARUTO-ナルト- では珍しく、さらに我愛羅やデイダラなど砂や粘土といった物体に乗って飛行する者はいるが、自身のみで飛行できるのはオオノキだけである。
上記のように能力は非常に高く、第四次忍界大戦でも歴代の影たちとの戦いやうちはマダラとの戦いで大きな戦力となるが、戦闘中に腰痛を引き起こすこともあり、我愛羅に助けられたことも何度かある。余談だが漫画ではこの手のバッドステータスは戦闘中は無視されることが多いように思える。オオノキほど設定に忠実なキャラクターも珍しいのではないだろうか。
第四次忍界大戦での活躍
ナルトを島亀に隠しておいたことが敵に知られた際、率先してカブト撃退に向かおうとするもやっぱり腰を痛め我愛羅に止められる。けど結局行くと言ったら行くと言い張り黒ツチ赤ツチと共にオオノキが行くことに。
カブトが穢土転生で復活させたデイダラの術で飛行し、島亀上空から接近していたところを先まわりして待ち伏せし優位に戦うも、得意の塵遁は島亀を巻き込んでしまうため使えず、デイダラを逃がしてしまう。この際カブトは部下の黒ツチに任せたが、カブトは予想外にもヤマトをさらって早々に撤退してしまう。
歴代の影達が復活した際は我愛羅と共に二代目土影・無(ムウ)、二代目水影と交戦する。かつての師である無(ムウ)に大戦後は戦利品を迅速に奪い、その後の主導権を握るよう示唆されるが、「今回はそんなつもりはないのです」と否定した。
無(ムウ)もこれを聞いて「頑固じじいにはならなかったようだな」と、一定の理解を示しているように思われる。このとき無(ムウ)、二代目水影ともに封印するも、無(ムウ)が封印される直前に分裂したことを見逃してしまった。
うちはマダラが蘇生された際は巨大な岩を受け止めるなど活躍を見せるも、直後に二発目を落とされ瀕死の重傷を負ってしまう。それでも己を取り戻すため、かつて己を捨てるきっかけともなったマダラを倒す事を諦めなかった。その後五影が集結すると綱手の医療忍術によって回復。五影の共闘でマダラを追い詰めたかのように見えたが、穢土転生の縛りを絶ったマダラには敵わず全滅する。
使用する術
岩分身の術 -岩で分身を作り出す術。
土遁・加重岩の術 -触れた物体や敵を重くする術。
土遁・超加重岩の術 -触れた物体や敵をより重くする術。オオノキはこの術で腰を痛めた。
土遁・軽重岩の術 -加重岩の術とは逆で、触れたものを軽くする術。
土遁・超軽重岩の術 -触れたものをより軽くする術。マダラの口寄せした巨大な岩をも受け止めた。
塵遁・原界剥離の術 -物体を分子レベルで分解する術。