出典:NARUTO-ナルト- 巻ノ十三 94ページ 著者:岸本斉史
千鳥とは
千鳥はコピー忍者はたけカカシ唯一のオリジナル忍術。チャクラによる肉体活性で自身のスピードを高めた上で膨大なチャクラを手に集めた一点集中型の突き。術発動時に「チッ チッ チッ」と千もの鳥の地鳴きにも似た独特の攻撃音を奏でることから千鳥と名付けられた。
スピードと破壊力は申し分ないが自分自身の移動速度が速すぎるため相手のカウンターを見切ることができないという欠点があり、カカシは初めてこの術を使用した神無毘橋の戦いでの任務で左目を負傷しており、師である波風ミナトの助言もあってこの術を封印した。
その後うちはオビトから写輪眼を譲り受けたカカシはその並外れた動体視力をもってこの術を完成させている。千鳥単体では直線的に相手に飛び込む諸刃の剣となってしまうため、この術を使えるのは写輪眼を持つカカシとサスケのみでカカシも写輪眼との併用時しか使っていない。
千鳥に見られる疑問点
「ただの突き」発言
中忍試験本選でサスケが千鳥を使用した際カカシの親友であるマイト・ガイはこの術を「ただの突き」と発言している。もちろん肉体活性でスピードを高めチャクラを一点集中している前提だが技としてはシンプルな突きという意味である。
しかし第二部でカカシがナルトに性質変化の修行を付けた際カカシ自身は千鳥を「チャクラを電流のように性質変化し放電するように形態変化させて攻撃の威力と範囲を決めている」と発言している。術開発者のカカシの発言が正しいと思われるが性質変化までさせているのであればもはや「ただの突き」とは言えないだろう。
「暗殺用の技」発言
同じ場面でマイト・ガイが千鳥を「暗殺用のとっておきの技」と発言しているが、あれだけの攻撃音が出る時点で「暗殺」には不向きに思えるし電流に性質変化させているため光を放ってしまう千鳥はどう見ても暗殺用の術ではない。
しかし上記の発言は二つとも木の葉の蒼い珍獣猛獣マイト・ガイによるものであり、ガイの勝手な勘違いだったと言えなくもない。しかしあのタイミングで上忍が真顔で術について語り始めるのだから読者は信じてしまうほかないだろう。
威力
ナルトの螺旋丸に対するサスケの必殺技という役割もあり(サスケが千鳥を習得した方が先だが)その威力は相当なもので、螺旋丸にも匹敵すると言っていいだろう。
第一部ではナルトとサスケが螺旋丸と千鳥をぶつけるシーンが二回あり、一度目は螺旋丸がやや押し勝ったような描写がなされているが二度目の終末の谷ではナルトは倒れサスケが立っていた。
術の強さは術者のチャクラ量や術の精度で変わってくるためこの時点でのナルトとサスケに大きな差がなかったと考えれば術自体は互角と考えられるが、呪印や九尾チャクラが絡んでくるため二人の力量を正確に分析するのは難しい。
応用力
当初は近接戦闘用の必殺技扱いだったが第二部では特にサスケが様々な形態変化を生み出し、近距離だけでなく中距離への攻撃も可能となっている。また性質変化の概念がはっきりと描かれたことで土遁に対し有効な術としても確立されている。
草薙の剣・千鳥刀
刀に千鳥を流すことで大幅に切れ味をアップさせているうえ触れれば千鳥の電流によりしびれて動けなくなる。サスケいわく「ガード不可」
千鳥鋭槍
千鳥を槍状に形態変化させたもの。かなりの距離まで伸ばすことができるがデイダラと戦った際は届かず間合いを見切られてしまった。しかし地面に突き刺した草薙の剣を踏み台にすることで二度目は命中させている。
千鳥光剣
劇場版オリジナルの術。千鳥を刀状に形態変化させる術で実物の刀と違い伸ばしたり縮めたりすることができる。
千鳥千本
忍具「千本」を模した形態変化で針状に変化させ飛ばすこともできる。デイダラとの戦いでサスケは起爆粘土に突き刺し雷遁で無効化できるかを確認した。
千鳥流し
手だけでなく体全体から放電して周囲の敵を痺れさせる。また、地面に電流を流すこともできるらしくより広範囲の敵を痺れさせることができる。
千鳥を使用する忍
はたけカカシ
千鳥の開発者。この術で雷を切ったという事実からカカシの千鳥は「雷切」という異名を持つことになる。本人も術の名前を雷切と呼んでいることから千鳥は初登場時は雷切と呼ばれていた。
うちはサスケ
中忍試験本選前にカカシから千鳥を教わる。以降第一部ではサスケの代名詞的な術として使われており、第二部に入ってからもサスケの主要な術の一つとして戦闘では何らかの形で使われることが多い。