出典:NARUTO-ナルト- 巻ノ五十八 60ページ 著者:岸本斉史
我愛羅の父 四代目風影
四代目風影は我愛羅、テマリ、カンクロウの父であり、妻は加瑠羅。第四次忍界大戦で出番がそれなりにあったにもかかわらず、NARUTO-ナルト- のキャラクターの中では珍しく本名がわかっていない。
第一部では姿はおろか我愛羅たちの父であったことも明かされておらず、実は木の葉崩しの前に大蛇丸とカブトに殺害されていたため、中忍試験に現れたのも四代目風影に化けた大蛇丸であった。
生前風影として里を納めていた頃、長期にわたって大きな戦争がなく砂隠れの里は軍縮により弱体化していた。そのため他国との大きな取引材料は四代目風影の磁遁によって集められる砂金と砂の守鶴・一尾だった。
守鶴を人柱力に封印し、その力をコントロールすることが急務だったが、長男・カンクロウや長女・テマリは検査の結果適合できなかったため、三人目にしてようやく適合できることがわかった我愛羅に守鶴を封印した。
我愛羅の出産で最愛の妻・加瑠羅を失ったことや風影としての大きな責任に耐えかねていたのだろう、生前親らしい感情を見せていた描写はなく、特に加瑠羅の死後は常に無表情であった。
息子・我愛羅の暗殺計画
我愛羅に守鶴を封印することには成功したものの、我愛羅はその力をうまくコントロールすることができなかった。そんな中、里の軍事力の縮小を懸念した風の国の大名たちからの圧力も強く、敬愛していた母のことで我愛羅を騙して追い詰め、守鶴の暴走の有無を見極めることにする。
信頼していた夜叉丸に命を狙われたうえ、母に愛されてなどいなかったと告げられた我愛羅は絶望し、守鶴を暴走させてしまう。このことで我愛羅を「失敗作」とした四代目風影は我愛羅を処分することにし、何度も暗殺を計画した。我愛羅は六度殺されかけるが、いずれも失敗に終わっている。
我愛羅との再会
第四次忍界大戦でカブトに穢土転生され、敵として我愛羅と再会。我愛羅が人柱力でなくなっていたことや一度死んだがチヨバアが蘇らせたこと、友ができたこと、なにより風影になったことを聞いて驚き、もう一度その価値を自分自身で確かめると言い戦った。
我愛羅の成長をみた四代目風影は、親はただ子供を信じてやればいいと気づき、我愛羅が本当は母に愛されており、砂の防御は守鶴ではなく我愛羅を守ろうとする加瑠羅の意思だったこと、夜叉丸に嘘をつくように命令したことを明かし、自分のやった事全てが失敗だったと認めた。そして我愛羅が自分をとうに超えていたことに安堵し、封印された。
忍者としての能力
我愛羅の砂の術に酷似した術を使うが、血継限界である磁遁の使い手で、砂の代わりに砂金を使う。砂金は砂よりも重いため、守鶴が暴走した際は砂金で守鶴の砂を抑え込んでいたようだ。この術を使うと我愛羅のように目の周りにクマができる。
五影の一角である風影だったため、当時の砂隠れの里でも最強クラスの忍であったことは間違いないだろう。しかし第四次忍界大戦で交戦した影たちの中では最もあっさり封印されたことを考えると、歴代の五影たちの中ではあまり強くないのかもしれない。
大蛇丸に暗殺されてしまったことについては、大蛇丸は伝説の三忍と謳われた忍であり、実力でいえば三代目火影・猿飛ヒルゼンが次期火影候補として考えていたレベルなので、とりわけ不思議でもないだろう。