薬師カブト

薬師カブト
出典:NARUTO-ナルト- 巻ノ七 185ページ 著者:岸本斉史

大蛇丸の側近 薬師カブト

薬師カブトは音隠れの里の医療忍者で大蛇丸の側近。下忍として木の葉隠れの里に潜入しており中忍試験に参加した際はお人好しな性格からナルト達にも親しまれていた。しかし実際は冷徹で残忍な性格で木の葉崩しを前にカカシの前に正体を現した。

生い立ち

大戦中桔梗峠の戦いでたった一人生き残り孤児院のマザーであった薬師ノノウに拾われた孤児だった。親どころか自分の名前もわからなくなっていたがノノウからカブトと名付けられ以降カブトと名乗ることになる。

カブトという名前と、目が悪かったため院の消灯時間がわからず怒られた際ノノウからもらったメガネはノノウとカブトをつなげる物であり、カブトにとってようやく手に入れた自分を自分だと説明できるものとなった。

アイデンティティーの喪失

カブトたちの孤児院は木の葉からの援助金で成り立っていたが、ある日暗部養成部門「根」のリーダーである志村ダンゾウが訪れる。ダンゾウは孤児院への援助金と子供たちを質に取り、かつて諜報部一のエリートだったノノウの岩隠れへの長期潜入任務と孤児院から子供を一人差し出すことを強要した。

ノノウと院のためを思い進んで木の葉の忍となったカブトだったがスパイ活動の中で急襲してきたノノウを自らの手で殺めてしまう。「根」はスパイとして優秀すぎたノノウとカブトを処理するつもりで、五年間のスパイ活動の中でノノウがカブトを別人と勘違いするよう時間をかけて洗脳したうえでカブトの暗殺を命じていたのだった。

このことを大蛇丸から聞かされたカブトは取り乱し錯乱するが「自分が何者かわからないならこの世のあらゆるものと情報を集めつくせばいい」という大蛇丸の言葉に共感し以降大蛇丸の部下として行動を共にする。

暁への潜入

大蛇丸と共に里を抜けた後は音隠れの里の建設に協力し、経歴を偽って転々とスパイ活動を続けていた。大蛇丸がうちはイタチの肉体を手にするため暁に加入した際は自身も大蛇丸のパートナーであった赤砂のサソリの部下となる。

この時サソリに潜脳操砂の術をかけられているが術は大蛇丸によってすぐに解かれている。しかし表向きは術にかかったフリをしてサソリの部下として活動しつつ暁の情報を盗む二重スパイとなっていた。

大蛇丸の部下として

木の葉崩しでは木の葉隠れの下忍に扮して中忍試験に参加。しかし第三の試験を前に、目的であるうちはサスケを大蛇丸が直接品定めすることがわかると役割が終わったとし、表向きは耳のケガを理由に棄権した。

中忍試験中に何度か大蛇丸と険悪な雰囲気となっており、大蛇丸も「お前じゃ私を殺せないでしょ」と意味深なセリフを語っているが大蛇丸に直接仇なすような行為はしておらず、サスケを暗殺しようとしたのもどの程度本気だったのか疑問が残る。

第三の試験予選終了後にスパイであることがカカシにバレているが本人いわくバラしたとのこと。本選中には暗部に扮して潜入し会場中の人間を幻術で眠らせて木の葉崩し決行の合図を出した。カカシやガイと一戦交えているが決着はつかず大蛇丸が撤退するとともに自身も戦線を離脱した。

その後は大蛇丸が三代目火影から受けた屍鬼封尽の後遺症の手当てをしたり、大蛇丸の両腕を治すために共に綱手の元を訪れたりと大蛇丸を補佐し続けていたが第二部で大蛇丸がサスケに取り込まれたことにより再び居場所を失いアイデンティティーを喪失することになる。

大蛇丸亡き後

再び自分が何者かを知るために大蛇丸の亡骸をはじめ君麻呂などの実験体をも自らの体に取り込んだほか、妙木山、湿骨林と並ぶ秘境のひとつである龍地洞を自ら探しだし白蛇仙人のもとで仙術を身につけた。

さらに穢土転生を身につけ、自らの手駒とするため歴戦の英雄たちの肉体の一部を集めた。この過程で入手したうちはマダラを切り札にトビと交渉し協定を組み、戦争への協力の見返りにうちはサスケを要求する。

第四次忍界大戦ではトビの用意した膨大なゼツを生け贄に穢土転生による不死の軍団を操る。しかし自我の縛りを解いたうちはイタチとイタチを追ってきたサスケと戦いイザナミの無限ループに閉じ込められ、幻術の中で終わりのない戦いを続けることとなった。

その後サスケが復活させた大蛇丸により呪印のチャクラを吸収されたが本人は吸収されなかった。大蛇丸も彼と同じ思想を持ち彼を追いかけ、そして彼と同じく失敗したカブトに対し思うところがあったようだ。

忍者としての能力

非常に高い思考能力と分析力を誇り、綱手に脳から体への電気信号を全て狂わされた際もすぐに狂った電気信号の法則性を見出している。中忍試験時は収集した忍の情報を忍識カードという札にチャクラで焼き付けており情報収集にも抜け目がない。

登場時は大蛇丸にカカシと同じ程度と評されているが、大蛇丸亡き後は様々な力を取り込み、大蛇丸でさえ会得できなかった仙人モードまで身につけている。自身の言う通り大蛇丸を超えた忍になったと考えていいだろう。

プロフィール

  • ● 忍者登録番号 012140
  • ● 誕生日 2月29日
  • ● 年齢 20歳→23歳
  • ● 星座 うお座
  • ● 身長 176.2cm
  • ● 体重 65kg
  • ● 血液型 AB型
  • ● 好きな食べ物 あじの塩焼き、鯛の塩焼き
  • ● 嫌いな食べ物 生肉
  • ● 好きな言葉 千変万化

主な術

チャクラ解剖刀(メス)

チャクラを用いて鋭いメスを作り出す。本来は医療忍術に使用するためのものだがカブトはこれを攻撃に応用した。筋肉を内部から切断することができ、綱手と戦った際も心筋に直接ダメージを与えている。

涅槃精舎の術

広範囲の人間を眠らせる幻術。中忍試験では暗部に扮して会場に忍び込み機を見て会場中の人間を眠らせた。

口寄せ・穢土転生

大蛇丸の細胞を取り込んだことにより使用可能になった。カブトはこの術で強力な忍たちを蘇らせ第四次忍界大戦のトビ陣営の主戦力を作り出した。膨大な数の忍をかなりの遠距離から操ることができる。

仙法・白激の術

激しい光と音を放ち敵の視覚と聴覚を封じる術。自身は蛇の角膜で視界を閉じて光を無視し、体内を液化して音と振動に耐えることでこの術のなかで唯一自在に動くことができる。

仙法・無機転生

生体機能を持たない無機物に生命を与えてコントロールする術。イタチ・サスケと戦った際は洞窟中の鍾乳洞を操り変形させてイタチを貫いた。

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