出典:NARUTO-ナルト- 巻ノ五十一 99ページ 著者:岸本斉史
幻と現実の瞳術 イザナギ
イザナギはうちはの中でも禁術とされていた瞳術。ほんの僅かな時間だけ、術者にとって不利な事象を「夢」に書き換えることができ、有利になるものは「現実」とすることができる、幻と現実の狭間をコントロールできる己自身にかける究極幻術。
通常の幻術との大きな違いは相手に幻を見せるのではなく、現実に直接影響を及ぼすこと。発動中は無敵と言っていいほどの強力な術だが、イザナギを使用した写輪眼はその後光を失い、二度と開くことはない。
しかしあまりに強力な術であったことから、失明以上にイザナギの術者を傲らせ個を暴走させてしまうというリスクがあり、さらにイザナギを使う者が二人以上になるとそれぞれにとって都合のいい結果の奪い合いが始まったため、この術を止めるために同じく禁術とされるイザナミが作られた。
個の暴走
自分にとって都合のいい結果だけを選び取れるとはいっても失明のリスクがある以上、基本的には一人の人間が人生で二度しか使えない術となっている。
そのため、イタチが言うように大きな戦いにおいてうちは一族が決して失敗できない時など、一族としての使用が最も効果的と考えられるし、むしろ一族の団結力を強めるようにも考えられる。
しかしうちは一族は万華鏡写輪眼、特に永遠の万華鏡写輪眼の開眼条件もあって、眼の奪い合いが行われてきたとも語られているため、失明のリスクはさほど抑止力にはならなかったのかもしれない。
応用力
失明は人間にとって、特に忍者にとってはその後の人生に大きく影響すると思われるため、自分の眼でおいそれと仕える術ではない。
ただし、忍者にとって生死をかけた戦いは人生で何度か経験すると考えれば、死ぬくらいならイザナギを使おうという選択肢があるのは心強い。
他人から奪った眼にしてもそう多くストックできるものでもなく、有限である以上、使いどころはシビアに選ばなければならないだろう。
イザナギを使用する忍
志村ダンゾウ
五影会談後のサスケとの戦いにおいて、体に移植した写輪眼を使ってイザナギを使用した。イザナギの効果には時間制限があるが、ダンゾウの場合は移植してあったどの眼もおおむね1分程度であった。
トビ
雨隠れの里で小南と戦った際に使用。小南の切り札だった6千億枚の起爆札による10分間の連続爆発から逃れることに成功した。この際にイザナギはうちはと千手の両方の力を持つ者だけが許される瞳術であること、また、ダンゾウのイザナギは柱間の力を制御できていない不完全なものだったことが語られている。