先週の週刊少年ジャンプ、2013年36号でシカマルが火影になるフラグが立ったことについてネット上で話題になっている。なかなかびっくりな展開とはいえまだ確定とも言い切れないので、主人公であるナルトを差し置いてシカマルが火影になる可能性について分析してみたいと思う。
シカマルの火影フラグ
まずはシカマルが火影になるかのようなフラグが立ったシーンについて振り返ってみたいと思う。
忍連合軍の忍びたちはオビトVSナルト、サスケ、扉間、ミナトと柱間VSマダラの戦いのレベルの高さに「自分たちが言っても邪魔になるだけかもしれない」と弱気になっていた。
その時いのを通じて皆に語りかけるシカマル。小さな力でも役に立つ時が来るかもしれない、その時を見逃さないためにも俺たちが気を抜いていい時なんて一瞬たりともねーはずだ。
この語りかけに気を引き締める忍連合軍。そして次にテマリが(心の中で)放った一言。
「シカマル…お前ならいい火影になれる…」
原文はもう少し長いが要約するとこんな感じである。シカマルはかつて師である猿飛アスマにも火影の器と評されているものの、今回はずいぶん急に入ってきたシーンなうえスポットの当たり方がハンパじゃなく、もはや堂々とフラグを立てたようにしか見えない。
シカマルが火影になると何が問題か
シカマルが火影になる可能性が出てきたことがこんなにも話題になっている原因は、やはり主人公であるナルトの夢が火影であるためだろう。漫画とはいえ主人公の夢が必ずしも叶うとは限らないが、NARUTO-ナルト-においては予想外の展開なうえ、まして同期が火影になるというのは見方によってはバッドエンドにもなりかねない。
これまでの話を読む限りラストはナルトが火影になるか、せめてナルトの火影への道はこれからも続いていく、的な流れとなるのがセオリーだろう。ついでに言うならこれまで登場した五影を見る限り、シカマルでは頭脳は飛び抜けていても戦闘能力がいくらなんでも見劣りするという点も挙げられる。
ナルトの夢の本質
前述のとおりナルトの夢が崩れさえしなければ、シカマルが火影になっても問題なくハッピーエンドを迎えられるといえる。「ナルトの夢は火影になること」というのは定着しているし間違っていないと思うが、あえて違う視点から考えてみたい。ナルトの夢の本質は火影になることそのものにあるのだろうか。
第一巻でナルトが自身の夢を語ったシーンを抜粋してみよう。
「このオレはいずれ火影の名を受け継いで、んでよ!先代のどの火影をも超えてやるんだ!でさ、でさ、里に俺の力を認めさせてやんだよ!!」
「火影を超す!!ンでもって里の奴ら全員にオレの存在を認めさせてやるんだ!!」
どちらも言葉の後には里の人たちに認めさせるという発言をしているのがわかる。この視点から見るとナルトの本質的な「目的」は皆に認めてもらうことであり、火影になることはそのための「手段」だとも考えられるのではないだろうか。
ナルトが「火影になる」ではなく「火影を超す」という冷静に考えれば抽象的な表現を使っていることも気になる部分だ。こう考えればシカマルが火影になったとしても話が崩れることもなく無事にハッピーエンドを迎えられるのではないだろうか。
フラグに対する反論
逆にこのフラグに対する反論も考えてみることにする。このシーンからシカマルが火影にふさわしいと思っていることが確実にわかる人物はテマリだけである。五影を任命する火の国の大名はおろか木の葉隠れの忍すらそう思っているという描写はない。
そのためテマリの考えが現実にならなかったとしても矛盾はないといえる。極論を言えばテマリはシカマルに好意を寄せているとも十分に考えられるため、単なるノロケ発言のようなものだったと言ってしまうこともできる。
まとめ
そもそも綱手も復活しそうな雰囲気のため連載終了までに次の火影が決まるとは限らないが、シカマルが火影になるという可能性はあり得る話なのではないだろうか。結局のところ答えは作者のみぞ知るところなのだが。