出典:NARUTO-ナルト- 巻ノ六十九 48ページ 著者:岸本斉史
砂隠れの老僧 分福
分福はかつて守鶴の人柱力だった砂隠れの老僧。守鶴によると生まれた時から人柱力となり、以後ずっと檻の中に閉じ込められていたようだ。そのため砂の忍たちには守鶴と同一視され、晩年にはついに自分の名前すら呼んでもらえなくなっていた。
第一部で守鶴が「砂隠れの老僧の生き霊」とされているのは分福と守鶴が同一視されていたことの名残、ということだろう。
そのような境遇にありながら砂隠れの上役によって檻の中に食事が差し出された際には手を合わせて感謝し、自信の本当の名を知ってくれている守鶴を心の友と呼び、人間と獣を分ける必要がないとする器の広さを持っていた。
その人柄を見続けた守鶴に「六道仙人のじじいに似てるな…」と言われ涙を流して喜んだ。また、この時自分のような人間が他にもきっといるとし、守鶴を守り、救済し、導く者が必ず現れるだろうと伝えた。
裏の心
分福は元来人間の持つ「裏の心」は「受」け入れ合うことを望んでいると語っており、それを体現するように左の手のひらには「受」、右の手のひらには心を左右反転した文字が刻まれており、手を合わせると「愛」という文字が出来上がるようになっている。
師が刻んでくれたものらしいが、後に守鶴が「分福に似てる」と評した我愛羅のこめかみに刻まれている文字は「愛」の字そのものである。