出典:NARUTO-ナルト- 巻ノ三十 178ページ 著者:岸本斉史
暁のメンバー 赤砂のサソリ
赤砂のサソリは抜け忍で構成される戦闘傭兵集団・暁のメンバーの一人で、指輪に刻まれている文字は「玉」。暁の二人一組(ツーマンセル)でのパートナーはデイダラで、彼とは対極に「長く美しく後々まで残っていくもの」こそ芸術と語っている。せっかちで人を待たすのも待たされるのも嫌う。
元砂隠れの里、傀儡部隊隊長の天才造形師で、チヨバアの孫にあたる。「赤砂のサソリ」と言う通り名は傀儡部隊にいたころにつけられたもの。カンクロウの傀儡である烏・黒蟻・山椒魚を作ったのもサソリで、カンクロウと戦った際は仕込みの手順を全て把握しており、圧倒した。
普段は傀儡・ヒルコの中に入っており、サソリの部下だった(とサソリは思い込んでいた)薬師カブトも本人(本体)を見たことはない。本体は赤い髪の美少年で、自分自身を傀儡に改造しているため歳をとっていない。チヨバアはその姿をみて「あのときのまま」と発言していたので、里を抜けてすぐに自分を改造したと思われる。
サクラ、チヨバアとの戦い
デイダラと共に我愛羅を連れ去り尾獣を封印した後、追ってきたカカシ班+チヨバアと交戦。デイダラは場所を移してナルト・カカシがそれを追ったため、サクラ・チヨバアと一対二で交戦することになる。
チヨバアとサクラのコンビネーションでヒルコはすぐに破壊されるが、三代目風影をもとに作った人傀儡の磁遁で優位に立つ。しかし予想外にもサクラが事前にサソリの毒を解析し、解毒薬を調合していたため毒を中和され、三代目風影の傀儡も破壊される。
最後は自身を改造した傀儡と、一人で一国を落としたとする赤秘技・百機の操演で百対もの傀儡を操り戦うが、自身の父と母を元に作った傀儡でのチヨバアの攻撃を受け死亡する。後にチヨバアは、この時サソリには自分の攻撃が見えておりかわせたはずだが、どういうわけかかわせなかったと語っている。
父と母
サソリとの戦いでチヨバアが使った傀儡・父と母はもともとサソリが初めて作った傀儡であり、その名の通り自身の父と母の死体を元に作った傀儡である。サソリの父と母は忍界大戦で木の葉の白い牙・はたけサクモに殺されており、当時サソリは幼かったため愛情に飢えて作ったものと思われる。回想シーンではこの父と母をチャクラ糸で操り、自分を抱きしめている。
親の愛情に飢え、傀儡として形だけでも残して愛情を感じようとしたのだろうが、感情も温もりもない傀儡となった両親と接することでかえって空しい気持ちになってしまったのだろう。チヨバアが転生忍術の開発にあたっていたのはサソリを想ってのことで、傀儡となった父と母に命を吹き込むためだった。
サソリが最後の攻撃を避けられなかったのも親の愛に飢える自身の感情を殺しきれなかったためだろう。死に際、サクラの発言に対してサソリは淡々と
否定しているが、普段の無口さからは考えられないほど口数は多く、その発言は自分自身に言い聞かせていたのかもしれない。そして自身を人でもなく傀儡でもない不完全な傀儡と自嘲し、自分を倒した褒美として大蛇丸につながる情報を与えたて動かなくなった。
忍者としての能力
もともと傀儡部隊の天才造形師と謳われたその実力は非常に高く、歴代最強と言われた三代目影影を倒しているうえ、暁の中でもデイダラには自分より強いと評されている。毒にも精通しており、毒の専門であるチヨバアにすら解毒薬を作ることができず、これを解毒できるのは木の葉の綱手姫くらいと言わしめた。
傀儡使いは使える傀儡の数でその者の能力が図れるとされるが、チヨバアが十体の傀儡を扱うのに対しサソリは百体の傀儡を操っていることからもその能力の高さが伺える。もっとも十体以上の傀儡を操って見せた忍びは他にいないため、生身の人間では指の数である十体が限界であり、実際にチヨバアと十倍もの力の差はないのかのしれない。
また、自身を傀儡化しているため体のほとんどの部分は壊されても修復可能なうえ、別の傀儡に乗り換えることもできるため、倒すには唯一残された生身の部分を攻撃するしかない。その点からも戦闘能力は極めて高いと言える。
プロフィール
- ● 年齢 35歳
- ● 誕生日 11月8日 さそり座
- ● 血液型 AB型
- ● 身長 164.1cm
- ● 体重 47.3kg
- ● 好物嫌物 食べ物は必要ない
- ● 忍者学校卒業年齢 7歳
- ● 中忍昇格年齢 8歳
使用する術
傀儡の術
赤秘技・百機の操演
砂分身
砂鉄時雨(三代目風影の傀儡)
砂鉄界法(三代目風影の傀儡)
潜脳操砂の術